物理化学を得意にする方法 (後編)

前回、
「物理化学を得意にする王道の話をします」
と言いましたので、その話をします。
<わかるけど、できない>
テストの解説授業をしているとき、生徒から、
「先生に説明されると、『ああそうか!』ってわかるんだけど、自分ではできなかった」
という言葉を聞きます。

つまり、解答に必要な知識や技術は持っているのです。
ただ、それをうまく取り出せないのです。

倉橋は、
人の頭の中は、机の引き出しと同じだと思っています。
いろいろなものが入っています。
しかし、必要な時に、ぱっと出てこないのです。
散らかっていて、大捜査をしないと出てこないのです。

つまり、応用問題が弱い、物理化学が弱いという子たちは、それを知らない、できないのではないのです。
解答に必要なものは持っています。
ただ、それを外に出す力が弱いのです。アウトプットの練習不足なんです。

<倉橋の例>
倉橋は、中学1年のときに、数学の力がぐっと伸びました。
伸びた理由を、例に取り上げます。

中学1年のとき、数学の担当の先生が、怖かったんです。
すぐに生徒を指名して、「答えよ」「説明せよ」という先生でした。倉橋は、あてられるのが、とても怖かった。

当時、倉橋は人前に立つと、極度に緊張し、冷や汗が出て、頭がボーっとして、おなかが痛くなりました。
自分のなかには10のことが入っているのに、出す段階になると1~2しか出ないで、いつも、話している途中で焦って、何をしゃべっているのかわからなくなりました。

また、人前でしゃべると、うつむいてしまって、顔がすぐに赤くなりました。同級生の一部から、「真っ赤。真っ赤。」と冷やかされ、それが大きな悩みでした。

だから、ほんとうにあてられるのはいやでした。

だから、倉橋は、数学で、明日の授業で取り扱われそうな問題は、事前にすべて解いて、言えるように練習しておきました。
「これがこうなるので、ここは○○。したがって、△△になる。」みたいに、全部言えるようにして学校に行きました。

このトレーニングをするようになって、
急に数学の成績が伸びました。

それまで、自分よりもできる子が何人もいたのですが、そのトレーニングをするようになり(正しくは、恐怖によってせざるを得なかった)、急に、一番になったように思います。

自分の持っているものを、外に出す練習をすること。

とても大切です。
テストでは、出さなきゃ、無いと同じに扱われます。

<物理化学を苦手にする子の共通性>
聞いて「わかった」と思っても、「できるようになった」わけではありません。

「わかった」と「できる」は別物です。

塾や学校では、何度も何度も同じ内容を繰り返し授業します。そして、生徒は、何度も何度もインプットします。
でも、それだけでは、外には出ません。
取り入れたものを、自分の言葉に変えて、外に出す練習をしなければ、外には出ません。

たとえば、面白い映画を見て、よくわかったとします。
この面白さを、誰かに話したいと思ったとします。

でも、実際に話すと、思っていることの10分の1も出せないような気がします。個人差はあると思いますが、倉橋は、特に出すのが下手です。

このことは、大人も同じだなと思います。
自分自身、いっぱい本を読んで、「なるほどな」「勉強になったな」と思うのですが、そこで書かれていることを実践に移すことは稀です。
情報コレクター、ノウハウコレクターと呼ばれても、甘んじて受けるしかありません。

自分の中に未整理の状態で入っていても、
取り出せなければ、無いものと同じです。
現実は1歩も変わりません。

<具体的にどうすればいいか?>
以下の順に練習をすればいいです。
1.自分がわからなかった問題を、説明されて「わかったと」思う。
2.帰ってきたらすぐにその問題を見直し、先生の説明を思い出す。
3.先生にあてられて、「説明せよ」と言われたことを想像して、「これこれの理由で、ここはこうなる。そして、これがこうなるから、こちらはこうなる」みたいに、筋道を意識して、自分の頭の中(口に出すともっと良い)で説明する。

実際にこの方法でアウトプットの練習をしてくれた子も、これまでたくさんいます。
急にできるようになった子も、何人も見てきています。

ただ、「言われればわかるけど、実践できない」子もいます。
大人でも、言われればわかるけど実践できないことは、同等に多いです。

アウトプットの練習は、孤独で大変なものです。人の話を聞いていた方が、ずっと楽です。

子ども一人に、「やっておきなさい」と言っておいても、やれるものではありません。
保護者の方が手伝ってあげるべきです。

子どもを先生役、保護者が生徒役です。

子どもに説明をしてもらって、親は、へ~、なるほど、そうか、みたいに、相槌を入れてあげてほしいです。
時々子どもが妙な説明を始めても、「違うでしょ」と止めるのではなく、しばらくは、子供の思ったように説明させればいいとおもいます。

インプットとアウトプットは、旅行に例えると、ガイド付きツアーと、自分で計画を立てていく旅行のちがいに似ています。

自分で計画を立てていく旅行は、ガイド付きツアーに比べて、目的地に行くまでが非効率的なこともあります。迷うこともあります。でも、それをやり続けると、ガイド付きツアーよりも得るものは多いです。

塾から帰ってきたら、親子で時間をとって、子供に説明してもらうことをしましょう。
必ず効果が出ます。

<最後に>
物理化学を得意にする方法は、保護者から質問が来ていたので説明し始めました。
1回で終わる予定でした。
でも、書きながら、伝えたいことがいっぱい出てきました。
この3回で、一部は書きましたが、まだまだ伝えたいことが残っています。

自分が持っている経験や対策などが、
人の役に少しでもたてばいいと思います。

質問等があれば、どうぞ聞いてください。


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